誰もトクしないブログ

ギターとそれに関わる機材が好きです。たまに自作もします。YouTubeはじめました!

Telecasterに対する誤解その2

喉の奥がなんだか痛いのです(´Д` )
先週は冷え込んだせいか風邪かもしれません。

いかんな!いっぱい寝よう!


さて前回は音のイメージに対する誤解を解いてきました。

今回はこんな誤解を解いてみたいと思います。

テレキャスのフロントPUは使えない」

これも良く目にしたり、聞いたりするのですがまず何をもって使えないのか。

単に出力が弱いと言っているんだと思います。


リアとフロントで大きさが一回りくらい違います。


元々ギターはネック側の方がブリッジ側より音が大きいんです。

なのでPUもバランスを取るためにリアPUの方が高出力になってます。

ストラトでもレスポールでも何でもそういう仕組みになってます。

なのでPUにはリア用、フロント用があるわけですね。

このフロントPUですが

誤解の一つ目の理由から

ズバリ最近のバランスの調整の仕方に問題があるように感じます。

最近はテレキャスに限らずリアPUの高さを高めにする傾向にありませんか?

なぜそんなことをするのでしょうか。

なんのためにレオ・フェンダーはリアPUの出力を上げたのか。

高さを上げるともちろん音量が上がります。しかしPUはマグネットなので弦の振動にも影響してきます。

弦に影響を与えない位置で高さを調整するのが基本なんです。

テレキャスのリアPUは元々出力が高い。
更に高さを上げるともっと音がデカくなります。

そうするとそりゃフロントPUの立場がなくなりますよね。

フロントPUを基準にリアPUを調整してあげて下さい。
音量はアンプ側で上げればいいんです。


そして誤解されるもう一つの理由。

配線が違うのではないか。

元々テレキャスのコントロール配線は現代の

1.フロント
2.ミックス
3.リア

ではありません。

正しくは

1.フロントPUのプリセットトーン
2.フロント
3.リア

となっています。

つまり現代でいうフロントポジションではフロントPUは鳴っているもののコンデンサーを通したハイの落ちるモコモコしたサウンドになります。

昔の人の演奏でもこのトーンを使っている人は少なく、だいたいミックスポジション(フロントPU)かリアポジションにしている映像をよく見かけます。

昔のテレキャスの配線を知らない人がこれを見たとき、きっとフロントは(使えないから)使ってないんだと思うに違いありません。
実際は使っているのにです。

昔は今ほど情報量が少なく、70年代のギターを弾きまくった中高年の男性達は絶対にそう思ったはずなんです。
70年代のテレキャスや国産コピーなどはやはり現在と同じくフロント、ミックス、リアという配線になっています。

だから「フロントPUは使えない」という誤った認識が生まれたんだと思います。

実際テレキャスのフロントPUはそうとう使えます。
ストラトのフロントよりもマイルドな印象はありますがメローなスイートな音です。

これを使わないのは、むしろもったいないですね